20130925 診断士・診断士制度に対する3つのアイディア


 昨日の理論政策更新研修の際にお話した先輩診断士との会話の中で,診断士制度がTPPでどうなるかという話になった。制度相互乗り入れの対象となるのかなと思うが,アジア・オセアニア・北米で国が認定する経営コンサルタントの資格制度というものはほとんどないのではないか。とすると,会計事務所系や金融機関系,IT系などの大手や専門コンサルティング会社との競争となるかもしれない。

 いずれにせよ競争環境が厳しくなるとして,診断士や診断士制度はどう生き残るべきか。

 診断士以外の専門家ができない分野を開拓すべきと思う。総合的な知見+専門分野,中小企業支援行政との関係が強いという点を活かした何かということになろう。

 以下,魚野の私的なアイディア(魚野自身が実際に以下のアイディアを即,担えるようなレベルになっているというわけではないことはあらかじめお断りしておく)。

1. 米国型シンクタンク化

 アメリカのシンクタンクのように,行政に政策を提案し,採択された場合,その政策を担当するために期間限定で任官するのはどうかと思う。実現には診断士側が政策提言できるくらいのスキルアップ(場合によっては法案や条例案を自らつくり,専門家と討論できるくらいの相当の学びをしなければならない),公務員制度(狭い担当範囲の短期雇用任官)や行政制度の改革(道州制か県単位,市町村単位程度が適当ではないかと思う。)が必要となるから実現には相当ハードルが高いアイディアだが,だからこそ,補助金や認定支援,支援組織からの派遣などの行政・商工会の下請け的な業務形態に甘んじること無く,日頃から政策アイディアを考え,提言にまでまとめていくことを重ねるべきと思う。

2. 小規模事業者の支援への特化

 TPPで国境を越えてコンサルティング業者が進出するようになり,規模の大きいところとの競争が本格的になるとしたら,彼らができないことを担えばいい。いわゆるニッチ戦略。小規模事業者が支援対象だと,なかなか診断士側の収益の出処が確保しにくい可能性も出てくる。そこでアイディアとしては,BOPビジネスのような,支援ビジネスのイノベーションをはかること。IT活用(特にSNSなど)や,小規模事業者の組織化といったような方策が有効なのではないかと思う。6次産業化プランナーの業務,特に魚野が担当している事業者さんは小規模事業者さんが多く,やっていることはややこのアイディアに近いが,農林省という行政の予算で動いていることなど,まだ不徹底,かつ,ビジネスモデル確立には至っていない点をなんとかしなければならない。

3. 診断士制度・ビジネスモデルの海外輸出

 すでに診断士制度の海外への紹介,制度定着支援などは過去に行われていたが,アジア諸国・地域の更なる発展の下支えとして,経営診断,支援の需要は一定程度あるのではないか。このアイディアの問題点や課題は,社会開発の関係者としっかりした協力関係が築けていないことや,診断士側のメンタリティが戦後のガンバリズム・縦型の人間関係に慣れている人が多く,価値観多様化・異文化対応が必須の海外で指導・支援ができるかという心配がある。これはしかし,日本国内で業務を続けるに際しても,横型の人間関係やプロジェクト型チームのような事業者の形態は今後増え続けるだろうから,対応できる診断士が増えていくだろうとは予想している。片道1万円程度で香港あたりまではいけるようになった。海外進出する日本系企業も多くなるだろう。タイムマシン効果をねらってはいかが。

4. その他いろいろ

 小粒ネタから壮大な夢までレベルの違う話がいろいろ入り交じっていますが,今まで他の人に話したことのあるアイディアとしては,会計参与ならぬお雇い参謀(外部取締役の派遣),日本語経営支援・ビジネス・事故啓発系コンテンツの海外発信,大学生や第二新卒者のキャリア相談,…。