‘中国’ カテゴリーのアーカイブ

今朝目に止まった中国の新聞記事

2010 年 6 月 28 日 月曜日
  • 南方報業網が、ワールドカップで敗退した北朝鮮のサッカー事情について報じている。前回大会で日本チームに負けた際,関係者が炭鉱送りにされる制裁を受けたとの噂を北朝鮮が否定しているとしつつ,現在でも選手は禁欲的かつ外部との接触を避ける傾向にあることを紹介した上で,記者は古い精神主義の北朝鮮サッカーは変化の必要があろうと述べ,おそらくそれには政治体制や社会体制に対する批判も含まれている。
  • 同じく南方報業網が,昨年の中国の流動人口が新華社ニュースを引用し,「中国流动人口发展报告2010(中国流動人口発展報告2010)」が出版されたことを報じている。それによれば,中国の流動人口は現在二億人を超えているが,以前のような生存型ではなく,発展型に転換しつつあると述べていると伝えている。
  • 同じく南方報業網が,新京報の報道を引用し,雑誌「財経」の編集者が2名の暴漢に襲われ,負傷したこと,報道の報復ではないかとの推測を伝えている。

蟻族

2010 年 6 月 2 日 水曜日

蚁族(蟻族):特に80年代以降に生まれた大卒で,収入が低い層をいう。こうした層は一定地域に集まって生活しており,蟻族と呼ばれている。

中国では住宅価格が急上昇している一方で,結婚するには住宅を所有していなければという意識が強まっており,特に若い世代を中心に,住宅購入熱が高い。

ところが,リーマン・ショックで一時的に景気が減速したことや,そもそも大学を卒業した時点でエリートとして管理職についていた人たちがマネジメント能力を鍛えていないために会社のお荷物と化した社会主義経済時代の記憶や労働集約型の企業が依然多いから,大学卒業生の就職が厳しい。

南水北調

2010 年 5 月 31 日 月曜日

南水北調:中国南部の水を北部に導水し,北部の水問題を解決するプロジェクト。

日本に長く住んでいると水が豊富に手にはいるのは割と当たり前という感覚についついなりがちだが,世界の多くはそうではない。中国もご多分にもれず,水の確保は容易ではなく,特に,首都北京の水を将来的にも確保することが至上命題となっている。

中国南部の比較的豊富な水を北部に導水路を使って運んでしまおうというのが南水北調だが,それによる影響も大きく,今日見かけたニュースでは,河南省の浙川県で南水北調のために6万5千人がこのプロジェクトのために移住を余儀なくされるとのことであった。リンク先のサイト(中国語)では,おじいちゃんが携帯電話らしきものを手に持ち,カメラに街の様子を収めている写真が掲載されている。

こうした大規模なプロジェクトを進め,住環境や自然環境に大きな変化をもたらすことには中国国内でも批判の声があり,三峡ダムや海南省リゾート開発などにも反対運動がないわけではないが,日本的に言えば公共の福祉優先,中国風に言えば国家百年の計?,一旦始まったプロジェクトは着々と工事が進められていく。

質量

2010 年 5 月 31 日 月曜日

質量:品質のこと。

餃子事件の報道の中に,中国の王勇・国家質量監督検験検疫総局長の名前が出てきた。質量は品質,検験は検査・実験の意味で,この職位は中国国内外向け製品の品質保証を監督する部署の責任者ということだ。

日本では品質というと,性能・機能の高さだとか,デザインのよさといったことが思い浮かぶが,ものづくりの世界でいう品質は,顧客の要求する需要の三要素の要求水準を満たすこととされている。需要の三要素とは,狭い意味の品質(Q),コスト(C),納期(D)の三つである。納期には,必要な期日に必要な数量を間に合わせるという意味が含まれているので,Qualityを質量と訳す中国語の方が,質と量の二要素を含んでいるだけ含蓄が深いとも言える。

警察条例

2010 年 5 月 31 日 月曜日

中国では明日6月1日から,公安机关人民警察纪律条令(公安機関人民警察紀律条例),略称警察条例が施行される。中国語でいう公安は,日本の警察を意味する。つまり,この条例は警察紀律条例と考えればよいだろう。

実際,中身を見てみると,法律に則って捜査活動をせよとか,容疑者を虐待してはいけないだとか,心構えのようなものがたくさん並んでいる。処罰の規定もあるが,どういう条件だとどのような処罰に成といった基準が曖昧で,解釈によってはいかようにも処分できるようだ。

日本では,例えば警察官職務執行法,警察官等警棒等使用及び取扱い規範,警察官等拳銃使用及び取扱い規範,警察官等特殊銃使用及び取扱い規範,警察官等の催涙スプレーの使用に関する規則,…などといった法律,規範,規則などによってかなり詳細に使用想定場面(例えば武器を使用してよい場合の条件が限定して列挙してある)を定めている。

※ちなみにすでに2000年に施行済の公安机关人民警察内务条例(公安機関人民警察内務条例)というものもあるそうだ。ざっと眺めてみると,勤務態度や服装などについて規定している。

「不同意見」需要包容(異なる意見をゆるそう):人民日報

2010 年 5 月 26 日 水曜日

中国の人民日報が,5月25日付4面人民論壇欄に,異なる意見を許そう(”不同意见需要包容)という署名投稿を掲載した。ネット上の過激な罵り合いをやめ,寛容をもって異なる意見を受け入れようという内容だ。署名は袁敏傑氏となっているが,残念ながらどのような人なのか(人民日報内部の記者なのか,外部の民間人なのか,あるいは公的な職位の人か),検索してもよくわからなかった。

一党独裁というイメージが強い大陸中国だが,実際には中国社会では様々な変化がおきている。政府の方針に反対したり,批判することを少なくとも魚野が留学していた当時よりはかなり広い範囲で許容するようになってきているし,実際,そのような活動も活発になってきている(影響力がある人がそれをしようとすると,相当の圧力がかかるようだが)。

圧力を受けている著名人の一人は,この論評を引用しながら,実際には政府と異なる意見を発表すれば国家機関が動員されて圧力がかかると皮肉を述べている(こと人は,実際に日々かなり政府当局から数多の圧力を受けている様子が伺える)。

人民日報は中国政府の意を受けて編集されており,ときおりこういった,世論の反応を測るような,政府の政策・許容範囲をやや超えた記事を掲載する。報道の自由が制限されているこの国では,基本的には許可を受けた報道機関の記事か,あるいはその転載しかニュースとしては報道してはいけないことになっているので,印象的な記事はあちこちのサイトに転載される。そして早速この記事も,中国のあちらこちらのサイトに転載されている(例えば環球報

民告官

2010 年 5 月 24 日 月曜日

民告官:

[min2gao4guan1] 行政に対する陳情や,行政訴訟の俗称。

関連記事:

中国の最高裁判所は今年いっぱい,行政訴訟チェックキャンペーン「行政訴訟百万案件評価審査活動」を展開(南方報業網)

最近,中国では行政に対する不満が表沙汰になることが多くなってきており,行政訴訟も頻発している。行政訴訟が百万件という数字にすこし驚かされるが,従来より,中国では訴訟ではなく,仲裁や陳情によってトラブルが解決されることが多く,今回は陳情案件も対象に含むとしているので,このような数字が出ているのだろう。

また,この活動で重点がおかれているのは,複数の拠点(市・省・中央官庁など)に持ち込まれた重複案件の整理や,適切に下級裁判所で処理されなかった案件の是正,としている。ねらいは庶民の行政に対する不満の緩和だろう。

関連語句

官司 [guan1si]:訴訟。打〜 訴訟を起こす。

上访[shang4fang3]:陳情に行く。

新三国”穿越”

2010 年 5 月 18 日 火曜日

中国の大河ドラマ「三国志」が中国国内で話題になっている。中国はおろか,漢字文化圏では知っている人も多い「三国志」,今まで何度も各国で映画化され,テレビどらまも放映されてきた。私が中国に興味を持つきっかけとなったのも,かつてNHKが放映した人形劇・三国志だ。中国で三度目だというテレビドラマ「三国志」,そのつくりが雑だと国内で批判が挙がっているようだ。

中国でももちろん人気の三国志,現在ゴールデンアワーにテレビで放映されている。ところが,放映され始めてから俳優がどうのこうのとか,作りが雑だとか,批判が結構多い。

つくりが雑だというのは,例えば時代劇であるのに草原に「空き瓶」が転がっているのが画面の隅に写っていたり,有名な赤兎馬(董卓が味方に引き入れるために呂布に与えたという名馬)の胴に,アルファベットのマークが入っていたり,あるいは,出演者が吟じる漢詩が,時代が下った唐代のものだったりといったことが指摘されている。実におおらか。

もっとも,日本のテレビ制作の現場でも,60年代,70年代は似たようなことはたくさんある。有名な水戸黄門でも,背景に電線が写っていたなんてこともあるそうだし,研究者が多い江戸時代を対象にしたドラマは,時代考証がいいかげんだと批判を受けたことも多い。遠山の金さんや銭形平次など定番ものの間違い指摘は,それだけで娯楽番組となったりする。

今回の三国志の製作者は,大筋は正しく,細かいところは大胆に挑戦との方針のようで,桃園の義をおもいきり短い時間の描写にしてしまった一方で,貂蝉の描写を長くとったりと,ずいぶん冒険をしているようだ。そんな三国志を批判した言葉が冒頭の,新三国「穿越」。あえて意訳すれば,やりすぎ新三国志といったところ。

中国の学問の自由

2010 年 4 月 27 日 火曜日

中国では学問の世界においても共産党の指導のもとというのが今までの常識だったが,一つの波紋が今,中国で広がっているようである。昨日,筆者はたまたま在日中国人を中心とした研究者ネットワークに参加したが,そこで見聞きしたことを含め,中国における学問の自由を考える。

最近,元北京大学学長許智宏氏が華中科技大学で行った「科学精神と実践」講座の講演が,中国国内で大きな反響をよんだ。武漢を拠点とする長江日報が講演の内容を伝えたところ,その内容がインターネット上のニュースサイトなどを中心に次々と転載され,ネット上で議論が巻き起こったとのことである(数万人が意見を述べたと伝える「漢網」)。講演の中で,許智宏氏は,「中国目前没有世界一流大学(今,中国には世界一流といえる大学はない)」と述べており,ネット上では賛同の声で溢れていたという。

世界一流大学の仲間入りのプロジェクトは,北京大学では1998年5月4日の北京大学百周年記念式典で発表されたもので,総額300億元以上(日本円で約3,900億円)の投資になるであろうとのことである。設備や教員たちは世界一流といえる部分もおそらくはあるであろう。しかし許氏は,国際的知名度,人類文明への影響と社会経済発展の成果,人類文明に大いに貢献する優秀な学生の輩出という3つの基準において,中国にはまだ世界一流といえる大学はないという。

中国では,法律の規制により,ニュースを独自にインターネット上で発信することはごく限られた組織しか出来ず,一般サイトやマスコミは,こうした公認サイトからならニュースを転載・発信して良いことになっている。それゆえ,こうした本音や社会の実態といったような発言やニュースが公認サイトから発信されると,瞬く間に転載されていく。そうした中で,「ネット上で議論が行われ,行政との関係を断ち切らなければ,中国のアカデミー界は何時まで経っても一 流になれないという意見が多くの賛同を得た」などと,間接的な表現で,巧みに本音を伝える意見が掲載されたりする。

また,教育界,学問の世界での共産党の影響力も未だ強い。共産党青年団への加入は学生の間では,名誉なことと考えられているーーーただ,必ずしも共産主義の理想に共鳴してという理由で加入する学生は多くないのが現在の実態のようだが。現在執行されている政策に対する批判も,以前のようなタブーではなくなり,活発に対案や批判が公の場でなされるようになったが,一党独裁に対する批判は,少なくとも影響力のある知識人がそれを行えば,投獄などの可能性もある。

では海外の中国人研究者たちの学問の自由はどのようなものだろうか。

アカデミックの世界には非常勤講師としてしか関わってきていないが,筆者はたまたま昨日,研究者ネットワークの集まりに加入してきた。加入したのは在日中国人研究者を中心とした研究者のネットワークであり,日本人研究者の加入者の割合は1/4であった。当日は中日中国大使館の公使参事官ら行政担当者も出席し,挨拶もされた。会のリーダーは冒頭の挨拶で行政の「指導」をいただきながらという表現をつかい,日本の産業界の人士が役所の人間にへりくだる時に使うのと全く同じ表現で,行政への気遣いをした。また,担当者が,研究発表を聴講するとともに,ディスカッションにも加わった。

こうした経験ひとつだけで,在外中国人研究者が中国政府の影響下にあると主張するつもりはない。来日した政府関係者から,中国の行政の現状を嘆き,一党独裁制に対する疑問の声を聞いたこともあるし,中国国内でも,個人同士の対話の場では,政府に対する批判はよく耳にするようになった。

だが,ネットワーク上の議論で,「行政の影響を排除しなければ一流になれない」といった意見に賛同が多く集まる現状を見ると,実態としてはその逆(影響が未だ強い状況)であり,それを変えたほうがよいという考えを持っている人も多いが,実現はしていないということなのだろう。

学問の自由,つまり政府の監督を受けないという考え方が西側の研究者社会のみならず,司法の分野でも強く意識されている。逆にそうしたことが,校内暴力などの秩序の崩壊や,学力・研究力の低下につながっているという批判もあるが,大学など高等教育機関の自治は長い時代を経て育まれてきた統治原理の一つであり,学問の世界が政府とは独自の立場にあることが許されることは,思想・信条の自由にもつながる市民の権利の一つだ。だが,中国では今でもそうした考えはとらず,共産党や行政の管理体制が未だ学問の世界でも残っており,在外研究者もそうした体制から全く逃れられているわけではなさそうだ。

矢場町近辺にて

2010 年 2 月 7 日 日曜日

午後から,久屋大通で開かれていた中国春節祭りに知人とでかけてきました。流石に雪はふらなかったとはいえ,今日は結構寒かったのですが,人出はすごかった。知立の山車文楽とからくりとか,雑技とか,催し物も面白かったです。

いろいろ収穫がありましたが,中国銀行の名古屋支店ができ,名古屋でも銀聯カードをつくることができるようになったとのこと。中国に旅行や出張の予定がある方は,口座をつくっておくと便利だと思いますよ。

他にはイーサネットケーブルを買ったり,アジアン雑貨店の閉店セールを覗いたり,粉ミルクの相場を調べてみたり。何をしていたかというと,街中を歩きながら,中国語の勉強を二時間ほどしてきたのです。